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2013'03.16 (Sat)

nagoのこと。~荼毘にふした日(その2)~

午後12時30分、彼の棺を抱いて家を出た。
風が強かった。吹き飛ばされないようにしっかりと抱えた。
彼の正確な死亡時刻はわからない。でも、もう丸一日たったのだろうか? 
誰にも明日の事なんてわからないけれど、
でもまさか、今のこの状況・・・ありえない。これは何かの間違いでは?
そんなことを思いながら、母の車に棺を積み込んで火葬場へ向かった。

火葬場は葬儀のないところを選んだ。焼いてもらうだけでよかった。
約束の時間10分前に受付を済まして、呼ばれるまで車中で待機。
いよいよその時が来て、火葬炉へ案内された。
ここへ来たのは15年ぶり・・・炉が新しくなっている。炉の数も増えた?
そんなことを観察する余裕があった。
係の人が、棺の中の彼を見て、『太ってるね~。』 と言った。
愛猫を失くしたばかりの飼い主に対して無神経な言葉だと思った。
15年前はたしか死因はなんだったのか?聞かれた。
その時も無神経だな。と思ったのを覚えている。
でも別に腹は立たなかった。
もしかしたら、火力調整のこともあって訊いているのかもしれないし、
それに、むしろそのくらいの方が感傷的にならずに済むからいいのだ。
今、この場で、感傷的はなりたくなかった。
だからあえて葬儀のないところを選んだのだ。

火葬中は待合室ではなく、母と一緒に車の中で待機した。
母がいろいろと話しかけてきた。
静かに目を閉じて待っていたかったのに・・・うるさいな。と思いつつも、
それは母なりの気遣いだろうから、くだらない話に付き合った。
小一時間ほどして、母が、『そろそろかな。』 と言って、煙突を指さした。
窓の外を見上げると黒い煙が上がっていた。
『次の子に点火されたかな。nagoちゃんの時もしばらく黒いのが上がってたよ。』
そうだった・・・。点火直後は黒い煙が上がるんだ。
太っていると、その脂肪のせいでしばらく黒い煙が出続けると聞いたことがあるけれど、
彼はどのくらいの間出ていたのだろうか。
『見ると哀しくなると思って言わなかったの。』 と母が言った。
いやいや、そんな気遣い無用だからさー。言ってよ。教えてよ。不覚だー。
あ~。愛しきnagoの肉体よ。天に返すところを見届けられなくてごめんなさい。

それからしばらくして呼ばれた。
1時間前、彼の棺を置いたその台の上に骨上げの準備が整っていた。
銀色トレイの中を覗きこむと、それはまるで骨格標本のように綺麗に並べられていた。
すごい。このまま崩さず持ちかえって家で組み立てたい。一瞬そう思った。
本当に綺麗な骨だった。美しい・・・。しばし見とれてしまった。
でもそれは、彼がまだ若くて病を患っていなかったから・・・。あぁぁぁ。ため息がでた。
係の人が、『こういうの、はじめて?』 と訊いてきた。 『いいえ。』 と私。
『じゃ、わかっているね?』 『はい。』
『喉仏も綺麗に残っているね。これだけ綺麗に残るのは珍しいよ。』
そう言われて覗きこんだ喉仏(第二頸椎)は、本当に観音様が合掌しているようだった。
その綺麗に残った喉仏と尻尾の骨だけ、他の骨と混ざらないようにして
あとは骨壷の中にざざっと納めた。
用意された小さな骨壷は骨を砕かないと全て入りきらなかった。
大きな骨壷に変えてもらうこともできたんだろうけど、でもそうしなかった。

小さな白い陶器の中に納められた彼を抱いて帰宅した。
午後の陽が差しこむリビングはぽかぽかと気持ちよく、
彼と一緒にひだまりにぺたんと座りこんだ。
窓辺にぶら下げているランの花が1輪咲いていた。
必死の思いで花を咲かせるラン、環境に順応し健気に生きようとするその植物の姿と、
彼の幼き頃の姿が重なって涙があふれてきた。
楽しみにしていたランの開花、何もこのタイミングで咲かなくてもいいのに・・・。

なんだか疲れがどっと押し寄せてきた。気が遠くなりそうだった。
この後私は何をしていたのだろうか?
夕飯は何を食べたのだろうか?    ・・・全く思い出せない。


つづく・・・。
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17:21  |  ----- nagoのこと。-----  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

kyo-coさん、お疲れ様でした。
なごみくんの死を認めたくない気持ち、痛いほどわかりますよ。
闘病で覚悟をしていても相当苦しむのに、その日その朝まで死へのカウントダウンもなしに突然ですから。
なんの権限があって突然奪うのでしょうか?
神の権限?
神がいるのなら、その神様とやらは世の中のかわいそうなわんにゃんに愛を与えてあげることはできないのでしょうか。

今も一緒に居てくれるワンちゃんとにゃんちゃんが、なごみくんを突然奪われた状況に困惑しているのではないかと心配です。
ふとん | 2013年03月16日(土) 22:58 | URL | コメント編集

◆ふとんさんへ こんばんは。

私は残された子たちがいたから、今なんとか普通に生活していられるんだと思います。
ふとんさんはリリーちゃんを亡くされたばかりでしたものね。
私よりも、もっともっとお辛かったことと思います。
ほんと、どの面下げて神を名乗ってるんじゃー! って思いました。
猫の神様はやっぱり猫なのかしら・・・。だから気まぐれ?
もう勘弁してください。って感じです。
百太郎くん、ほんと百歳まで生きて欲しいです。志乃ちゃんもね。
うちも、じゅじゅには、(このブログ検索避けるため本名出してないんです。まどろっこしくてごめんなさい。)なごみの分まで長生きしてほしいです。
なごみのことがもし間違いだったなら、その分をじゅじゅに回してくださいって毎日、神に!?お願いしています。

kyo-co | 2013年03月17日(日) 18:17 | URL | コメント編集

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