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2011'06.26 (Sun)

詳しく知る・・・。

昨年の3月に大学病院でMRI検査をした時の結果について、大学の先生から主治医のもとへ送られたメールをコピーしてもらいました。検査結果については大学の先生から説明を受けていますが、専門的な言葉で書かれた文を読むとより理解が深まるような気がします。先生からのメール文を許可なしに転載していいものか?ちょっと悩みましたが、ま、いっか。^^; 検索してこられた同じ病気の子の飼い主さんのお役に立つかな???個人名だけは伏せてそっくりそのまま転載しちゃいまーす。


○○動物病院
○○先生

はじめまして、○○大の○○です。電話したのですが、休診とのことでメールにて失礼します。本日○○fu-ちゃん(ヨーキー9歳)のMRI検査を行いましたので、結果と今後についてご報告します。

MRIを撮影したところ、C1-C2の背側関節包などの軟部組織が肥厚し、C1-2レベルの脊髄が両背外側方向より圧迫されていました。またこれに伴い極軽度の脊髄中心管拡大が圧迫部位の前後に認められました。なお、歯突起自体には画像上、問題はなさそうです。この他、頭部から腰髄まで撮影しましたが、腰部に年相応の極軽度のⅡ型椎間板ヘルニア(脊髄圧迫は殆どない)が数か所認められましたが、現在の臨床症状を明確に説明しうるほどの重症度ではありませんでした。脳自体に明らかな異常はありませんでしたが、後頭部奇形症候群(COMS)が存在し、小脳はやや頭側に偏位していました(ただし大槽の狭窄はなさそうです)。ちなみに挿管時に軟口蓋過長症を確認しております。従いまして、発作様の症状(痙攣)に関してはてんかんの可能性がありますが、現在問題となっている頚部の違和感や疼痛、ふらつきなどはC1-2で背側からの脊髄圧迫が原因ではないかと思われます。

現在、COMSと環軸の不安定性(従来の環軸亜脱臼とは異なる)が報告されるようになってきており、それに一致するものと思われます。

この病態の根本的な治療は外科手術により肥厚した軟部組織を切除し脊髄圧迫を解除することです。しかしながら、本症例の場合、比較的高齢であること、体重が2キロほどしかないこと、根本原因がCOMS-C1-C2の先天的な不安定性になることなどから、肥厚した軟部組織切除だけで全てが解決されるかどうかは不明です。すなわち肥厚した軟部組織切除だけ行うのか(片側だけか、両側か)、通常の環軸亜脱臼と同様にC1-2の腹側固定術を組み合わせた方がいいのか、(また2キロ未満の高齢犬に対する腹側固定術のリスクが高いというのも問題)あるいは同時にCOMSの手術として後頭孔拡大術も組み合わせるべきか、などを考えなくてはなりません。しかしここに最も正しい正解というのはないと思います。最も積極的な方法は環軸を固定しつつ、後頭骨からC2の背側まで全て開放する方法でありますが、これはあ同時に最もリスクの高いものになります。やや消極的な方法は軟部組織だけを切除してみて、それで環軸の問題が出るようであれば二次的に固定術を行うというもの。内科的な対症療法としては、頚部痛や頚部の違和感に対し、COMSや脊髄空洞症で用いられるガバペンチンが良いかと思います。それでもなお症状が悪化する場合にはステロイドの処方が必要になるかもしれません。

ということで、飼い主には内科的な方法で見ていくか、外科的な方法を行うか、あるいは行うのであればどの位のオプションまで行うかについてを考えてもらうことにして、とりあえず対症療法としてガバペンチン(ガバペン、ファイザー)を10mg/kg,BID(ガバペン200mg錠をすりつぶして10分の1を1回量として)3週間分処方しました。飼い主にはなくなる前に先生の所へ行って継続してもらうよう指示しました。今後、飼い主が外科的方法を希望するようであれば、またご連絡ください。内科的な方法でいく場合は、このままガバペンを続け、症状が重くなったときはステロイドを処方するといった具合で進めます。ステロイドを処方しても変化がない場合には外科的な方法をとるしかないと思います(ただし飼い主は外科には消極的でしたが)、外科を行わない場合の長期的な予後、特に神経機能(不全麻痺)に関しては難しいでしょう。

また発作にたいしてですが、ガバペンチンは元々抗てんかん薬なので、多少の効果があるかもしれません。ただし個人的にはあまりガバペンが著効したてんかん症例を経験していませんので、あまり期待しない方がいいでしょう。ふらつきや頚部の問題は解消されたものの、発作が続く場合にはフェノバールやゾニサミドにて発作のコントロールを行う必要があるかと思います。

以上、長くなりましたが、よろしくお願いします。


なるほどね~~。


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